最近はプログラミング教育が導入されてきて、子どものIT教育に迷われている親御さんも多いのではないでしょうか?
今回の記事では、子ども向けにどんなパソコンを選べばいいか解説しています。
フリーランスエンジニアとして普段からプログラミングで稼いでいる私が、子どものプログラミング教育に必要なパソコンの選び方について解説しました。参考になる記事になったと思うので、ぜひポイントを抑えていただけると幸いです。
子ども向けのパソコン選びが重要な理由
IT教育全盛期!
「小学生のうちは国語や算数などの勉強や運動をして遊ばせれば十分」というイメージを持つ人もまだまだ少なくないです。しかし、時代が進むにつれ必要とされる教養も増えてきていますよね。
そのうちの一つが、プログラミングをはじめとする、ITリテラシー(教養)です。
どんなことに興味を持っている子でも、プログラミングを学ぶのが将来の役に立つ時代です。さらに、小学校の授業では2020年からプログラミング学習が必修化し、その対応に追われているなど、政府の後押しもあります。
親子の置いてきぼり感
しかし「プログラミング学習といっても、何から始めれば良いのかわからない」という親は多いです。
準備すべきものはさまざまです。
まず、ITとは何ぞや?ということを親も知っておかなければなりません。その上で、プログラミングの学習環境を充実させておく必要があります。
そのため、プログラミングに使用するパソコンの選び方は非常に重要です。
どんなパソコンを選べば失敗しないか、みていきましょう。
子供向けパソコンの選び方
ノートPCがいいの?
パソコンには、大きく分けてデスクトップ型とノート型の2種類があります。
「パソコンを使いたい」という目的であればどちらでも良いですが、「プログラミング学習に使う」のであれば、どちらを選ぶかよく考えることが大切です。
当然かもしれませんが、持ち歩きのできるノート型を選ぶ人が多いですね。家の中や外出先で手軽に使えるのが、やはり良い点です。
ノートタイプのメリット
- 持ち運びができる
- 親の目の届く範囲に置ける
- モニタ、キーボードなどの周辺機器を別に買う必要がない
- 常時電源につなぐ必要がない
- などなど……
一方、デスクトップ型にもメリットはあります。
デスクトップタイプのメリット
- (ノートより)安く、性能が高い
- モニタを見やすいものに変えやすい
- 長持ちしやすい、壊れにくい
- などなど……
家電量販店などでは、ノートに目が行きがちですが、家の中でしか使わないならデスクトップでも全然アリなのではと思っています。
特に、親も仕事などで使うなど、家族共用にするならデスクトップもおすすめです。
画面選びのコツ
プログラミング学習は長時間画面を見続ける可能性もあるため、液晶の種類にこだわることも重要です。
子供の目に優しい液晶として、ブルーライト軽減機能のある液晶が挙げられます。ブルーライトを軽減する液晶を使うことによって、長時間画面を見続けることによる、目の疲れを軽減することができるといわれています。
また、液晶ディスプレイを見やすくしたい場合は、少し値段は高いですが、IPS液晶を選ぶのがおすすめです。
本体の重さ
ノート型パソコンなどの持ち運ぶことが多いパソコンを選ぶ際は、重量が軽めのパソコンを選ぶのがおすすめです。
とりわけノート型パソコンの場合は膝の上に乗せて使用することも多いですよね。小学生だと、ちょっとした重みでも膝に負担になってしまう可能性があります。
高性能なパソコンほど重量が重くなる傾向はあります。ですが、同じ性能でも、軽めに作られているパソコンもあるので(その分高くなってしまうかもしれませんが…)重量をチェックするのは推奨です。
最近だと子供向けのパソコンはかなり軽いモデルが登場してきました。いい時代になりましたね!
キーボード
プログラミングは多くの文字を打つことになるため、キーボード選びも非常に重要なポイントになります。
特にキーボード操作はプログラミング以外の仕事でも役立つスキルになります。子供のIT教育でも、一般的なタイプの使いやすいキーボードを使うのがおすすめです。
また、できるだけ軽い力でキーが打てるものを選ぶと子供でも扱いやすいでしょう。色々な種類がありますが、押し込みの小さいものは軽い力で打てます。
メンブレン方式や静電容量無接点方式を採用しているキーボードなら子供でも楽に使えますね。
入力はマウスだけじゃない!
キーボードやマウスで作業は、習得できれば高速ですが、慣れないうちはどうしても操作が億劫になっていまいます。
ですが、指で操作するスマホのように、直感的な操作であれば子供でも簡単に操作できるでしょう。
中級~高級タイプのパソコンには、タッチ入力やペン入力機能が搭載されているものもあります。
これはプログラミングに限ったものではなく、お絵かきや図形の作成でも活用できます。実際、プロのイラストレーターの多くは、ペン入力機能をガンガン活用して作品制作をしています。子どもの興味関心を広げるのにも良さそうですね。
パソコンを選ぶ際には液晶にタッチ入力やペン入力機能があるものも見てみるといいでしょう。
スペックの見方
パソコンのスペックによっては、プログラミングの開発ツールが上手く動作しなかったり、処理が重く学習がままならなくなることもあります。そのため、スペックにもこだわることが大切です。
重視すべきなのはCPUとメモリ、そしてデータの読み書きを行うデータストレージの3つです。
CPUの選び方
CPUはパソコンの頭脳といえる中心的なパーツです。開発ツールやパソコンの動作に直結する部分になるため、できれば優先的に性能の高いものを選ぶ必要があります。年々、ソフトの性能が上がっていくのに合わせるように、CPUの性能も上がっています。性能値の見方はちょっと難しめですが、最新のパソコンであれば十分な性能のCPUが取り付けられていることは多いです。よくわからないという方は最新機種からパソコンを選ぶと良いでしょう。
もっとちゃんと勉強したい!という方向けに記事を書いています↓
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メモリの選び方
メモリは、情報を一時的にとっておくためのパーツです。パソコンで同時に行う作業が増えれば増えるほど重要になるパーツです。プログラミングにおいても重要になるため、できれば8ギガバイト以上のメモリが搭載されているモデルを選びましょう。
記憶媒体(ストレージ)の選び方
データを保存する記憶媒体(データストレージとも)の容量は、数百ギガ(G)バイトのものからテラ(T)バイトのものまで、さまざまです。プログラミングでは、容量よりはむしろ、読み書きのスピードに気をつけておきたいですね。データストレージにはSSDとHDDの2種類がありますが、プログラミング学習に使うパソコンでは読み書きのスピードが速いSSDが搭載されているものがおすすめです。
メーカーサポートについて
子供がパソコンを扱うときには、本体を落としてしまったり、多少粗雑に扱う可能性は否めません。
そのため、メーカーサポートの有無についても確認しておくと安心です。
しかし、メーカーサポートといっても、乱暴に扱ったときの故障についてはサポートしない場合もあります。こればかりはメーカーによってサポート内容が異なります。気になる方は購入前にメーカーへ問い合わせておくと良いでしょう。
また、パソコンによっては、有償の保障サービスに加入できることがあります。
有償保障では、どんな原因で壊したとしても一定額で修理してくれるなど、安心感を手に入れることができます(メーカーによって内容は異なります)。大人だとほぼ不要な場合が多いですが、子どもが使う場合など壊してしまうことが多い家庭では、加入を検討するのもいいですね。
子供向けパソコン選びの注意点
壊れにくいものを
子供は、パソコンを精密機械として丁寧に扱わないときもあり、場合によっては乱暴に扱い、いとも簡単に壊してしまうこともあります。
そのため、壊れにくいパソコン選びを意識するのは重要でしょう。
「パソコンって全部壊れやすそうだけど?」という意見をよく聞きますが、そんなことはありません。
たとえ薄型や軽量のノート型パソコンでも、機種・モデルによって耐久性は異なります。これは、使っている素材や構造によって変わってくるのです。また、飲み物をこぼすトラブルはよくあり(大人の私もよくやらかします)、防水性能も重要です。
正直、ノートパソコンの見た目(外観)だけではプロでも判断は難しいです。一番分かりやすいのは、製品のサイトやチラシで、頑丈さをアピールしていることです。メーカーでは落下試験や加圧試験などの品質管理をしています。
ビジネス用では「超頑丈」で有名なLet's noteのサイトが分かりやすいですね。
「絶対にパソコンを壊してほしくない」と考えるのであれば、子供たちが本体に触れる機会の少ないデスクトップ型パソコンを買うという選択肢もあります。デスクトップの方が大きくて重く、持ち運びができませんが、そのぶんノート型パソコンよりも壊れにくいといえますね。
子どもが使うし、安いパソコンでOK?
プログラミング学習をするパソコン選ぶにあたって、注意すべきパソコンの特徴があります。
注意すべきパソコンとして挙げられるのが、価格が極端に安いパソコンです。
特にノート型パソコンの場合、数万円以下で販売されているものがありますが、それらのパソコンは何らかの性能を犠牲にしていることがほとんどです。データの読み書きが遅かったり、パソコンの動作がとてつもなくカクつくなど、プログラミング学習をする上で厄介な問題が発生する可能性が大きいでしょう。
とはいえ、コスト重視でパソコンを選ぶのは決して悪いことではありません。ゲーミング用のパソコンなど、あまりに高性能なパソコンを買ったところで、大人でも使いこなすのが難しいでしょう。
パソコンは「安かろう悪かろう」の最たるものです。遅すぎるパソコンでは、子どもの伸びる能力もうまく伸びません。
子どもの学習をメインで使うなら、どんなに安くても5万円以上のパソコンを選ぶようにするのが良いと思います。
大人も一緒にプログラミングしたい!
「子どもと一緒にプログラミングしたい!」「子どもに聞かれて答えられるか不安…」
そうした親御さんもいるのでは?子どもと一緒に親もプログラミングを勉強しておきたいという人も実際増えてきました。
また、仕事や副業でプログラミングで収入を得たいという人もいるのではないでしょうか。
そんな大人向けのパソコン選びも、基本的に上で解説してきた内容と同じです。使いやすいパソコンの原則は、年齢によっては変わらないんです。
大人のプログラマー向け記事を別で用意していますので、気になる方はこちらもチェックしてみてください。
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まとめ
プログラミング学習をするだけだからといって、パソコン選びを手抜きしてしまうと肝心のプログラミング開発ツールが動かないなどのトラブルに繋がることもあります。また、子供のプログラミング学習が難航する可能性もゼロではありません。
子供がITリテラシを育んでいくためにも、学習に使うパソコン選びにはちゃんとこだわるべきでしょう。