コンパクトで人気の高いミニタワー型のPC。「普通のフルタワー型のデスクトップと比べ、どんな違いがあるのか不安」という声をよく聞きます。
今回は、ミニタワーPCのメリット・デメリット、そしてスペックの選び方について、現役エンジニアが初心者でも分かりやすく解説しています。
記事の後半では、各BTOメーカーの主要ミニタワーPCのスペックを徹底的に比較しているので、自分に最適で一番安いモデルも選べます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
- ミニタワーPCのスペックの選び方(大きさ、CPU、グラフィックス)
- ミニタワーPC 各社のスペック徹底比較表
- ミニタワーPCのおすすめモデル
ミニタワーPCを格安で買う⇒セールがおすすめ
ミニタワーPCの購入を考えているなら、まずはBTOショップのセールを見てみるのをおすすめしています。
セールでは、最新の13世代Intel CoreファミリーのIntel Core i7-13700F、GeForce RTX 3080搭載モデルが20万円代から購入できるなど、かなりお買い得なモデルが販売されています。コストパフォーマンスが極めて高く、しかも台数限定のため、格安なモデルはすぐに売り切れることも。
開催中のセール分析、最もお買い得なPCは、下の記事で解説しているので参考にしてみてください。台数限定のミニタワーPCの販売情報を随時更新しているので、ブックマークだけでもしておくのを推奨しています!
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フロンティアのセールモデル徹底比較!最もお得なおすすめPCと注意点の解説
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ミニタワーはどんなPC?
ミニタワーPCは、デスクトップ型パソコンの中でコンパクトなPCケースを使用しているタイプです。
一般サイズのデスクトップは「フルタワー」や「ミドルタワー」と呼ばれていますが、それより一回りほど小さい見た目。後述しますが、フルタワーと比べると高さ・奥行は5cm~10cmほど小さくなります。このくらい小さくなると、机の上に置いても違和感のないサイズ感となってきます。ケースが小さくなるとその分重量も軽くなるので、配置転換が楽になるのもメリットです。インテリアを邪魔しないPCデザインもポイントです。
スペックとしては、Micro ATXのマザーボードが採用されていることが多く、フルタワータイプと比べてケース内の空間も狭いです。そのため、全体的に拡張性が低いのが特徴。大型水冷クーラーの取り付けなど、大幅な改造を予定している人には向かないPCといえます。またケースが小さいことにより、フルタワーと比べてエアフロー(空気の流れ)が抑えられてしまいます。エアフローが小さくなるのは、ケース内の温度が高くなり、性能や寿命の低下に繋がる一因です。とはいえ、エアフローについては、ファンの配置やケース開口部の設計で上手にカバーされていることが多く、あまり神経質にならなくても大丈夫です。
メリットとデメリットを整理すると以下のとおり。
メリット |
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デメリット |
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ミニタワーPCの選び方(ポイント)
ミニタワー型のPCはコンパクトさという特徴があるので、まずは好みのサイズの規模感を確認して、希望に合ったPCを選びます。
次に、予算と用途に合わせてCPUやグラフィックスなどの基本性能を選んで購入する流れになります。
サイズの選び方
ミニタワーと言われるPCの大きさは大体以下の範囲に収まります。
幅 | 170mm~210mm |
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高さ | 280mm~410mm |
奥行 | 360mm~430mm |
どれも数センチ程度の差ですが、幅は同じで高さが小さかったり、幅だけ狭いモデルなどもあります。
GPUなどのパーツを搭載する関係で、幅はどれも一定より小さくできないという事情もあります。逆に幅が狭すぎると、追加でパーツを追加したりできなくなる可能性もあるので、将来改造の予定のある人は注意してみてみましょう。
CPUの見方
ミニタワー型でも、PCの性能を最も左右するのはCPUの性能です。
CPUのメーカーにはIntelとAMDがあり、得意分野やコストパフォーマンスで一長一短はあるものの、どちらを選んでも性能面では問題ありません。基本的には製品名の数字が大きいほど、演算能力が高く、価格も高くなります。
日常的に使用するPCやゲーミング用途では、Intel Core i5、Core i7、AMDだとRyzen 5、Ryzen 7から選びましょう。Core i9はコストパフォーマンスの問題もあるので、さらにヘビーな用途でハイパフォーマンスが必要なときだけチェックします。
クロックやコア数など、CPUの選び方についてさらに詳しい内容は別の記事にまとめています。時間のある際にこちらも参考にしてみてくださいね。
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グラフィックスの見方
GPUとは、3Dのグラフィックスといった、高度な画面描画を計算するための大規模なプロセッサーのことです。一方、CPUはPCが行う演算全般を実行するという違いがあります。GPUを搭載したボード(パーツ)のことをグラフィックボード、または単にグラフィックスと呼びます。
IntelやAMDが発売している一部のCPUには画面描画の機能を持っているものもあるので、必ずしもグラフィックボードが必要というわけではありません。
3DのFPS、RPGゲームなどをプレイするにはグラフィックボードが搭載されている必要があります。動画エンコードや画像処理、CAD、AI・機械学習などを日常的に行う場合は、高性能のGPUを搭載したPCを選びましょう。
おすすめミニタワーPCの各社スペック比較表
ハイエンドのグラフィック搭載モデル
4K高設定、高フレームレートFPSなどのゲーミングや動画エンコード、RAW現像などに!
GeForce RTX 3080 Ti, RTX 3080, RTX 3070, Radeon RX 6800 XT搭載モデル
メーカー | mouse |
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製品名 | G-Tune XM-A |
CPU | Ryzen 7 5700X |
グラフィックス | GeForce RTX 3070 |
メモリ | 32GB(16GB×2) |
SSD | 1TB NVMe M.2 SSD |
HDD | 無し |
光学ドライブ | 無し |
電源 | 700W 80PLUS BRONZE |
幅 (mm) | 194 |
高さ (mm) | 400 |
奥行 (mm) | 411 |
価格 | 279,800円〜 |
ミドルエンドのグラフィックス搭載モデル
フルHDの高フレームレートFPSなどのゲーミング、レイトレーシング性能を体験できる美麗なゲーム、軽めの画像・動画編集などに!
GeForce RTX 3060 Ti, RTX 3060, Radeon RX 6700 XT 搭載モデル
右にスクロールできます→
おすすめモデル:FRGXB660/WS901/NTK
モデル名 | FRGXB660/WS901/NTK |
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OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Core i5-12400F |
CPUクーラー | 空冷(サイドフロー) |
メモリ | 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | GeForce RTX 3060 |
ストレージ | 512GB M.2 NVMe |
電源 | 600W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線LAN(1G Base-T対応) |
その他 | 幅(W):約190mm x 高さ(H):約356mm x 奥行(D):約421mm |
保証 | 1年間センドバック保証 |
139,800円~(税込)
ポイント
老舗BTOメーカー「フロンティア」の台数限定モデルです。GeForce RTX 3060搭載で、通常のHD画質でのゲーミングに十分なパフォーマンス。ほとんどのゲームが快適に動作し、重量級の3DCGゲームもプレイ可能なので、初級者〜中級者のゲーマーにぴったりです。CPUにもミドルレンジクラスのCore i5を採用しているため、ゲームはもちろん、動画編集やイラスト制作、プログラミングなど、オールマイティに対応できるのもポイントですね。ストレージは標準で500GBのSSDを搭載。ゲームソフトやファイルをたくさん保存するなら、SSDやHDDを増設カスタマイズするとよいでしょう。性能と価格のバランスが最高に良いので、ミニタワー型PCの上位モデルの中では最もおすすめするセールモデルです。
ローエンドのグラフィック搭載モデル
軽めのゲームプレイ、イラスト制作・画像編集などのクリエイティブ活動などに!
GeForce RTX 3050, GTX 1660 SUPER, GTX 1660, Radeon RX 6600 搭載モデル
右にスクロールできます→
おすすめモデル:LEVEL-M0P5-R56X-RJX-L
モデル名 | LEVEL-M0P5-R56X-RJX-L |
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OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Ryzen 5 5600X |
CPUクーラー | サイドフロー空冷 |
メモリ | 16GB |
グラフィックス | GeForce GTX 1660 SUPER |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe) |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線 LAN 1G Base-T |
その他 | 約幅190mm×奥行410mm×高さ356mm |
保証 | 1年間保証 |
124,800円~(税込)
ポイント
大手パソコンメーカーのパソコン工房(iiyama)のミニタワーPC。グラフィックスにGeForce GTX 1660 SUPERを採用しており、軽いゲームなら非常に快適にプレイできる性能をもちます。このスペックで12万円前後はかなりコストパフォーマンスが高く、他店舗のセール品をも上回ります。初心者や学生、若手社会人のゲーマーにもおすすめです。CPUはミドルレンジクラスのRyzen 5を採用しており、ゲーム以外でも、通常の用途なら十分なパフォーマンスを発揮するでしょう。画像制作や動画編集などのクリエイターにも推奨しています。
入門クラスのグラフィックス搭載モデル
軽いゲーム、4K動画再生、プログラミング、日常使用に!
GeForce GTX 1650、Radeon RX 6500XT搭載モデル
右にスクロールできます→
グラフィックス非搭載モデル
プログラミング、日常使用などに!
右にスクロールできます→
まとめ(ミニタワーPC購入に迷っている方へ)
今回はミニタワー型のPCに注目して、現役エンジニアの視点でオススメの構成と選び方を解説しました。
ミニタワーPCはその小ささから、部屋のスペースを節約できるだけでなく、女性や子供でも気軽に使えるというメリットがあります。コスト(価格)的には他のサイズとほぼ変わらないので、純粋にサイズと形(キューブタイプも紹介しました)で選ぶのがいいと思います。ミドルやフルタワーと比べると、どうしても拡張性とエアフローが劣るので、将来的に大型クーラーやGPU、ストレージの増設を考えている人には向きません。ですがそれ以外の場合で、お手軽に扱えるPCを探しているなら最適です。または、ミドルタワーを既に持っていて、セカンドのPCを検討中の人にもピッタリです(私もそうしました)!