イラストレーターやデザイナーに不可欠なのはデザインソフト・イラストソフトに対応していて、作業が快適にできるパソコンです。
実はこれらのソフトはそんなにハイスペックじゃなくてもちゃんと動きます。最適なパソコンを選べば、低予算でも十分に快適なイラスト制作環境が作れます。ですが間違った知識でパソコンを選んでしまうと、動作が遅いパソコンで高い買い物をすることにも…。
この記事では、イラスト制作に最適なスペックや、快適な作業を実現するBTOパソコンの選び方について、デザインの現場経験もある現役エンジニアが解説しています。
迷ったときのおすすめパソコンも、主要なメーカーからチョイスしたスペック表で簡単に比較できるようになっています。安定した動作の性能面とコスパを考え抜いているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
- イラスト制作向けパソコンのスペックの選び方(CPU、メモリ、グラフィックス)
- イラスト制作向けの人気パソコン スペック徹底比較表
- イラスト制作でおすすめのパソコン(厳選)
イラスト制作 推奨BTOパソコン
モデル名 | DAIV Z5 プレミアムモデル |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i7-12700F |
メモリ | 32GB (16GB×2) |
グラフィックス | GeForce RTX 3050 |
ストレージ | 512GB SSD(NVMe) + 1TB HDD |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n 最大2.4Gbps対応 + Bluetooth 5 内蔵 |
保証 | 1年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
249,800円~(税込)
イラスト制作向けはどんなパソコン?
WEBで使用する画像やインフォグラフィックス、POP・ポスター制作、漫画・アニメ・ゲームに使用するデザインなど、様々な用途で活躍するイラストレーターですが、いざ新しいパソコンを購入するとなると、今まで無意識にPCを使っていたという方も多いのでは?
そう思う方が多いと思います。ですが、実際にはそこまで高いスペックは求められません。
実はデザインソフトを動かすだけなら、10万円以下で買えるようなロースペックのパソコンでも十分です。その点では、自由にカスタマイズができ、コストを抑えられるBTOパソコンから選ぶのが絶対オススメ。
とはいえ、顧客がいる仕事現場などのプロフェッショナルな場面では、高い負荷がかかるような作業も効率的に行わないといけない時がありますよね。そうした高負荷時でも処理速度が落ちないよう、ある程度は余裕をもったスペックのパソコンを選ぶことが重要になります。
これらを考慮して、スペックの選び方を見てみましょう。
イラスト制作 BTOパソコンの選び方(ポイント)
イラスト制作向けパソコンは、既に説明したようにあまり高性能なスペックは必要ありません。
まずは必要なスペックについて解説しますので、このスペックの範囲で予算と相談します。さらにBTOパソコンは購入前にカスタマイズも可能なので、足りない性能を補ったり、欲しい機能を追加してもOKです。
「どうしても迷ってしまう!」という方でも安心してください。記事の最後には性能面・コスパ面で安心してオススメできるパソコンも紹介しているので、そちらから選んでみるのも一つの手段です。
ここでは重要度の高いパーツから順番に、最低限必要な性能と、理想的な性能に分けて解説していきますね。(ここを読むだけでもパソコンに詳しい人になれちゃいます!)
CPUの見方
CPUはパソコンの頭脳にあたるパーツです。キーボードやペンタブから入力されたデータのほとんどはCPUを通って処理され、最終的に画面に表示されたり、記録されたりします。CPUを分解するといくつかの「コア」に分かれていて、同時に複数の処理ができるようになっています。ですが、イラスト制作のソフトのほとんどはシングルスレッドという、一つのコアだけで処理できる処理が多めです。そのため、マルチスレッド性能ではなく、シングルスレッド性能が高いCPUを選ぶのがオススメです。シングルスレッド性能の目安となる「動作クロック」性能が高い Core i7 や Core i9 を中心に選ぶとよいでしょう。
理想的な性能 | Intel Core i7 や Core i9 、または AMD Ryzen 7 |
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最低限必要な性能 | Intel Core i5、または AMD Ryzen 5 |
メモリの見方
次に重要なパーツはメモリです。メモリは、パソコンが現在処理しているデータの一部を一時的に記憶しておくためのパーツです。パソコンはいくつかの処理を同時に行うときに、それぞれで使っているデータを小分けにしてメモリに高速で出し入れしています。そのため、複数のソフトを同時に使ったり、大量のレイヤー分けをするときなどは、大容量のメモリが必要になります。ひとつのイラストソフトしか使用しないならメモリは8GB程度でもよいですが、通常は16GB程度のメモリが最低限必要となります。なおBTOパソコンは、メモリの容量も自由にカスタマイズして購入することも可能なので、予算に合わせて調整してみてくださいね。
理想的な性能 | 32GB~ |
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最低限必要な性能 | 8GB~16GB |
グラフィックスの見方
グラフィックスは高度な3D処理などを行って、ディスプレイに映像を表示させるためのパーツです。フィラフィックボードというパソコンのパーツに搭載されたGPUという集積回路が処理を行います。とはいえ、画像を制作するイラストレーターやデザイナーの現場では、グラフィックス性能はあまり求められません。平面的な処理のほとんどはCPUが行うからです。しかし3Dフィルターや3次元のパスを使った編集、動画再生なども行う現場だとグラフィックスの性能も重要になり、そうしたプロの現場で快適な作業をするにはそれに合ったグラフィックスを選んでおきたいケースもあります。そのためこの記事では、ハイクラスのパソコンには最適なクラスのグラフィックボードを選んでいます。
理想的な性能 | GeForce GTX 1660、 GeForce GTX 1660 SUPERなどが必要になるケースも |
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最低限必要な性能 | グラフィックボードは不要(UHD グラフィックス 750などのCPUオンボードのみでOK) |
おすすめBTOパソコンのスペック徹底比較表
必要十分スペック構成
高性能なCPUと十分なメモリを搭載したデスクトップBTOパソコンで、お手頃価格でも十分な作業性能!
快適高スペック構成
高性能CPUに加えて、グラフィックス搭載で複数の資料を同時に開いたり、ソフトの並列起動、強化された3D編集性能を可能に!動画編集などのクリエイティブ作業も快適にできる。
価格帯別!おすすめBTOパソコン5選
上のスペック比較表の中から、予算に合わせて選べるおすすめPCを紹介します。同じ価格帯で比べたときにコスパが高く、なおかつ性能面で安定して作業できるものを抽出しています。参考にしてみてくださいね。
低価格帯 SENSE-R059-117-UHX-CSP
ポイント
モデル名 | SENSE-R059-117-UHX-CSP |
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OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i7-11700 |
メモリ | 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | UHD グラフィックス 750 |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe) |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線LAN(2.5GBASE-T対応) |
保証 | 1年間無償保証/24時間対応サポートセンター |
110,980円~(税込)
低価格帯 STYLE-M06M-139-UHX
ポイント
モデル名 | STYLE-M06M-139-UHX |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i9-13900 |
メモリ | 16GB (8GB x2) DDR4-3200 |
グラフィックス | UHD グラフィックス 770 |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe) |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線LAN(2.5GBASE-T対応) |
保証 | 1年間無償保証/24時間対応サポートセンター |
149,800円~(税込)
ハイスペック帯 FRGAH570/A
ポイント
モデル名 | FRGAH570/A |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i7-11700F |
メモリ | 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | GeForce GTX 1660 Ti |
ストレージ | 1TB SSD(NVMe) |
電源 | 600W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線LAN(ギガビット対応) |
保証 | 1年間センドバック保証 |
154,800円~(税込)
ハイスペック帯 ZEFT GA2V
ポイント
モデル名 | ZEFT GA2V |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i9-11900K |
メモリ | 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | GeForce GTX1650 |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe) + 1TB HDD |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 無線LAN Wi-Fi 6 / Bluetooth 5対応 |
保証 | 無償修理期間1年間/初期不良交換期間2週間 |
199,980円~(税込)
まとめ(イラスト制作向けのBTOパソコン購入に迷っている方へ)
今回はイラスト制作に最適なパソコン選びとして、現役エンジニアの視点から必要なスペックを解説し、オススメBTOパソコンの徹底比較をしました。
イラストレーターが使うパソコンとしては、必ずしも高性能が必要なわけではありません。イラスト制作という点では、CPUが最も重要なパーツなので、予算の許す限り、高い性能のものを選ぶとよいでしょう。とはいえ、お金のかかるグラフィックス性能はあまり必要ありませんし、ゲーミングPCのような高級なパソコンを選ばらなくてもOKです。
もし、どのくらいのスペック・価格のパソコンを選ぶか迷っているときは、思っているよりも少し上位(高いスペック)のものにするといいかもしれません。多少余裕のあるスペックにしておくことで、将来ほかの用途(ゲームや写真・動画編集、ビジネスなど)で使いたいときにスペック不足になるのを回避できます。