コンパクトで使いやすいパソコンとして、キューブタイプのPCも一定の人気があります。
この記事では、キューブタイプのパソコンの選び方、そしてメリット・デメリットを、現役エンジニアの目線で解説しています。
迷ったときも、スペック表でかんたんに比較できるよう、最新の情報を随時更新しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
- キューブ型PCのスペックの選び方(サイズ、CPU、グラフィックス)
- キューブ型の人気パソコン スペック徹底比較表
- キューブ型のおすすめパソコン
キューブ型 はどんなパソコン?
キューブタイプのパソコンは、その名の通り、小さな立方体の形をしているPCのことです。
ミニタワー型(マイクロタワー型)よりもさらに小さいボディで、高さ・幅共に、デスクトップ型パソコンの中ではダントツに小ぶりです。このコンパクトさのため、狭い空間にも置けますし、インテリアの邪魔にもなりにくいです。PC本体の重さも減っているため、腕力の弱い人や子どもでも扱いやすく、机の上に置いても安全です。
一方で、PCケースが小さいので、内部の空間も減り、熱を逃すための空気の流れ(エアフロー)が確保しにくくなります。そのため、排熱対策がよく考えられているPCモデルやケースを購入するとよいでしょう。また、キューブ型の内部空間はフルタワーよりも大幅に狭いので、パーツを付けられる余裕が少ないのも特徴です。拡張性が低いので、将来大幅な冷却パーツの換装やGPUの増設を考えている人には向かないでしょう。
メリットとデメリットをまとめると以下のとおりです。
メリット
- PC本体が小さく、狭い場所にも置きやすい
- 机の上に置ける
- 重量が軽く、筋力の少ない人や子供でも扱いやすい
デメリット
- エアフローの確保に難点あり
- フルタワーと比べると拡張性が低い
- 品揃えが少ない
キューブ型 パソコンの選び方(ポイント)
キューブ型PCはその小ささが魅力。どんな部屋にも設置しやすいPCですが、 ケースサイズはモデルによって様々です。基本的な性能スペックと一緒に、サイズ感も確認しておきましょう。
また、キューブタイプのパソコンには熱がこもりがちという問題があるので、排熱がしっかり考えられている製品を選ぶのがおすすめです。
キューブ型のサイズの選び方
キューブタイプといっても、モデルによってその形・大きさはかなり違っています。
形・大きさを決めるのは、外径寸法(幅×高さ×奥行)です。設置したい場所の寸法を事前に測っておくのがおすすめです。
画像: https://www.pc-koubou.jp/
一般的なキューブタイプは以下の大きさに収まることが多いです(すべてがあてはまるわけではありません)。目安として参考にしてみてください。
幅 | 170mm~240mm |
---|---|
高さ | 210mm~360mm |
奥行 | 300mm~410mm |
エアフローが確保されているか見極める
画像: https://www.pc-koubou.jp/
キューブ型のPCで一番気になるポイントは、やはりエアフローの問題でしょう。
エアフローはPCケース内部の空気の流れのこと。外から取り入れられた空気がしっかりと内部を循環することで、CPUなどから発せられる熱を効率的に取り除いてくれます。そのため、エアフローが十分でないと、各パーツの性能を引き出せなかったり、寿命が短くなる原因にもなります。
キューブタイプのPCは、ケースが小さく、パーツとパーツの間も狭いことが多いです。取り付けるファンの大きさや数も制限されるので、必然的にエアフローが悪化しがち。キューブ型のPCを選ぶときには、エアフローと排熱がしっかり設計されているモデルを選ぶようにしましょう。
CPUの選び方
BTOで販売されている主要なキューブ型PCでは、採用されているCPUは Intel Core i3〜Intel Core i7、またはRyzen 5〜Ryzen 7です。キューブ型のPCモデルでも、意外と幅広く選べます。
どのCPUを選ぶかの決め方は、ほかの形のPCと同じで大丈夫です。基本的には、パソコンの使用用途を想定するところから始め、最終的にはパフォーマンスの比較(上のグラフ)で絞り込んでいきましょう。
ゲーム向けのキューブ型PCとCPU
ゲームを快適にプレイするには、グラフィックス(GPU)の性能だけではなく、CPUのスペックも非常に重要になります。
GPUの性能を引き出すためには、それなりに性能のあるCPUを使う必要があるからです。
ゲーミング用のキューブ型PCでのCPUの目安としては、Intel Core i5-11400F〜Core i7-13700Kのレンジなら、余裕があっていいでしょう。軽いゲームであれば、Intel Core i5-10400FクラスのCPUでも十分です。
クリエイター向けのキューブ型PCとCPU
動画編集、グラフィック制作、3DCG制作、音楽制作といったクリエイター向けのキューブPCでは、他のどのパーツよりもCPU性能を重要視しましょう。各種編集・処理には、GPU性能よりもCPU性能が効いてくることが多いからです。
どういったジャンルでの制作活動がメインになるかによって、選ぶべきCPUも変わってきます。動画編集や3D制作、写真加工、raw現像などではCPUパワーが必要になるので、Intel Core i7ブランドやRyzen 7ブランドから選ぶのがおすすめです。
一方、デジタルグラフィック・イラスト制作や音楽(DTM、ミキシングなど)では、それほど高いCPUを使わなくても、十分に作業可能です。目安としてはIntel Core i5-12400F、Ryzen 5 5600Xくらいのパフォーマンスが出れば十分といえます。
プログラミング向けのキューブ型PCとCPU
プログラマーの中でもキューブ型PCを選ぶ人は多いです。特にフリーランスで仕事をしている場合など、2台目、3台目のサブPCとして使用するのにもぴったりですよね。
プログラミング向けのキューブPCでも、CPU性能が、最も重要なスペックとなります。目安としては、学習を始める初心者〜中級者クラスではIntel Core i5-10400F以上、業務として本格的にプログラミングする人ならIntel Core i7-11700F以上またはRyzen 7 5800X以上がおすすめです。
メモリの選び方
メモリはデータを一時的に記憶しておくPCパーツで、大きなファイルを使用する場合や同時に処理することが多いソフトなどで多く使用されます。
一般的な用途だと8GB (ギガバイト)もあれば十分なことが多いです。
ゲーミング用のキューブPCでも、8GB程度あれば高いパフォーマンスが出ますが、余裕をもたせたいときには16GBを搭載するとよいでしょう。重量級のゲームでも16GBもあれば十分です。
動画編集などのクリエイティブ向けのPCなら、16GB〜32GB以上が検討対象になります。
プログラミング向けのキューブPCでは、最低でも8GB以上のモデルを選択しましょう。作業内容によっては、16GB〜32GB以上が必要になることもあります。
グラフィックスの選び方
キューブ型のミニPCでも、ゲーミング向けのグラフィックス(GPU)を搭載しているゲーミングPCが多いです。現在販売されているBTOパソコンでは、GeForce GTX 1660 SUPER〜GeForce RTX 3060搭載マシンが中心となっています。
キューブ型PCでのGPUの選び方は、他のタイプのPCと同じです。やりたいゲームや動画編集などの使用用途で選ぶとよいでしょう。例えば、軽いゲーミングならGeForce GTX 1660 SUPER程度でも十分です。一方、重ためのFPSゲームや美しいグラフィックの3DゲームなどはGeForce RTX 3060クラスが必要になるでしょう。
おすすめパソコンのスペック徹底比較表
使用場面別!おすすめPC5選
上のスペック比較表の中から、用途別におすすめのPCを抽出して紹介します。
ゲーミングにおすすめ G-Tune PG-I5G60 (i5-13400F)
モデル名 | G-Tune PG-I5G60 |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Core i5-13400F |
メモリ | 16GB |
グラフィックス | GeForce RTX 4060 |
ストレージ | 512GB SSD(NVMe) |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | Wi-Fi 6E( 最大2.4Gbps )対応 IEEE 802.11 ax/ac/a/b/g/n準拠 + Bluetooth 5内蔵 |
本体重量 | 約7.2kg |
保証 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
199,800円~(税込)
ポイント
クリエイターにおすすめ LEVEL-C066-LC127-RJX
モデル名 | LEVEL-C066-134F-RLX |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i5-13400F |
メモリ | 16GB (8GB x2) DDR4-3200 DIMM |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 4060 |
ストレージ | 512GB SSD(NVMe) |
電源 | 700W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
その他 | 有線LAN 1000BASE-T |
大きさ | 約幅177mm×奥行388mm×高さ296mm |
保障 | 1年無償保障 |
164,800円~(税込)
ポイント
まとめ(キューブ型パソコン購入に迷っている方へ)
今回はキューブ型パソコンに注目して、現役エンジニアの視点から、メリット・デメリット、そしてスペックの選び方を解説しました。
キューブ型パソコンは、そのコンパクトさが一番の特徴です。現代の狭い住宅事情にも合っていて、今注目を集めています。また、キューブ型のPCケースも販売されているので、自作してみたい人はケースとパーツを買って挑戦してみるといいでしょう。