フロンティアのミドルタワーBTOパソコン、GAシリーズ。よりスタイリッシュなケースデザインを採用した新しいGAシリーズも登場しましたが、旧タイプのGAシリーズもまだまだ性能が高いモデルが非常に安く販売されています。
今回は現役ITエンジニアの視点から、フロンティアGA シリーズのメリット・デメリットについて解説し、使用用途ごとにコストパフォーマンスを判断しています。特に、良いところだけでなく、不安な点もしっかり分析しているので、購入前の参考にしてみてくださいね。
記事では以下のようなポイントに絞ってレビューしています。
- フロンティア旧GA シリーズでゲームはプレイできる?
- フロンティア旧GA シリーズでプログラミングはできる?
- フロンティア旧GA シリーズはビジネス用途に向いている?
- フロンティア旧GA シリーズと他の人気PCとの比較
台数限定!旧GAシリーズの特売セールについて
フロンティア旧GAシリーズが特売価格となっているセールモデルのご案内です。
Intel Core i7-12700F、GeForce RTX 3060 Ti搭載モデルが20万円未満から購入できるなど、コストパフォーマンスがかなり高いセール品が販売されています。
ただし、格安のセール品なので、販売終了している場合はご容赦ください。。旧GAシリーズを考えているなら、定期的に以下のページをチェックしてみるのを推奨します!
- FRGAH670/M1107/NTK(Core i5-12400F、RTX 3060 Ti)179,800円〜
- FRGAH670/M1104/NTK(Core i7-12700F、RTX 3060 Ti)199,800円〜
フロンティア旧GA シリーズの基本スペック
構成A | 構成B | 構成C | |
モデル名 | FRGAH670/A/NTK | FRGAH670/B/NTK | FRGAH670/C/NTK |
OS | Windows 11 Home 64bit版 | Windows 11 Home 64bit版 | Windows 11 Home 64bit版 |
CPU | Intel Core i5-12400F | Intel Core i5-12400F | Intel Core i7-12700F |
メモリ | DDR4-3200 16GB (8GB x2) | DDR4-3200 16GB (8GB x2) | DDR4-3200 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 1660 SUPER | NVIDIA GeForce RTX 3050 | NVIDIA GeForce RTX 3060 |
SSD | 500GB M.2 NVMe SSD | 1TB M.2 NVMe SSD | 1TB M.2 NVMe SSD |
HDD | なし | なし | なし |
電源 | 850W ATX電源 80PLUS GOLD | 850W ATX電源 80PLUS GOLD | 850W ATX電源 80PLUS GOLD |
保証 | 1年間センドバック保証 | 1年間センドバック保証 | 1年間センドバック保証 |
価格 | 154,800円〜 | 169,800円〜 | 244,800円〜 |
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総合評価(使用用途別)
フロンティア旧GAシリーズの総合評価です!
標準構成C構成(FRGAH670/C/NTK)で評価しています。
フロンティア旧GA シリーズの性能スコア比較
Intel Core i7-12700F CPUスコア
標準構成・FRGAH670/C/NTKで採用されているCore i7-12700Fはミドルレンジクラスの第12世代インテルCPUで、多くのゲーミングPCで採用されています。前世代のCore i7-11700と比べても2倍近くの性能が向上していることもあり、今後も長く使えるCPUといえます。ゲーミングでは、ハイエンドなGPUと組み合わせることで、重量級のゲームもプレイ可能です。また、演算性能が高いだけでなく、インテルのコア技術の進化により省エネ性能もアップしているのが特徴。長い時間ゲームをしてPCをつけっぱなしにしていても安心です。
フロンティアGHシリーズのCPUはCore i5-12400FからCore i7-12700Kまで選択可能です。インテル12世代Coreシリーズはどれも前世代から大幅に性能向上しているので、予算に合わせてスペックを選択するとよいでしょう。Core i5-12400FでもFPSなどのゲームをするのに十分な性能がありますし、動画編集・画像制作などのクリエイティブ分野でもある程度快適に作業可能です。
GeForce RTX 3060 GPUスコア
フロンティアの標準構成(FRGAH670/C/NTK)で採用されているGeForce RTX 3060はミドルレンジクラスのNVIDIA製GPUで、ほとんどのゲームの推奨要件を満たしています。そのため、多くのゲームで十分な性能があり、例えばFPSなどではフルHD以上の環境で高フレームレートを実現でき、120Hzモニタにも対応できます。省電力性能では前世代のGeForce RTX 2060に軍配が上がりますが、性能面では格段に上昇しており、GeForce RTX 2060 SUPERを超えるほど。ゲーミングでは今後数年間は十分に快適な環境となりそうです。
フロンティアGAシリーズで選択可能なGeForce RTX 3050、RTX 3060はレイトレーシング性能は発揮しにくいですが、重量級のゲームがプレイできるだけでなく、動画制作などのクリエイター作業にも能力を発揮します。
フロンティア旧GA シリーズのメリット・デメリット分析
特徴
ミドルタワータイプのBTOパソコンをコスパで選ぶならコレ。
FRONTIER(フロンティア)はBTOパソコンの大手ブランドの一つです。日本の神奈川に本店があり、安心感がありますね。また、フロンティアのPCはコストパフォーマンスが高いのが特徴。GAシリーズもCore i7-12700F、GeForce RTX 3060モデルが20万円前後で入手できるなど、かなり攻めた金額設定です。しかし、安いからといって品質が低いわけではありません。日本製部品を使用し、国内組立しており、出荷時の検査体制だけでなく購入後1年間のセンドバック保証や電話サポートもしっかり付いています。価格の安さは、パーツの物流と製造ノウハウの蓄積によるものなんですね。
フロンティアGAシリーズのケースは、ゲーミングPCらしいブラックが映える美しいボディ。ぱっと見た感じでは、ゲーミングPCとしてはあまり攻めていないデザインに見えますが、前面パネルの金属の部分がヘアライン加工されており、高級家電によくあるゴージャスな印象を与えています。また、デザインの美しさだけでなく、機能面でも優れているのが特徴。前面のHexagon Blockパターンの空気穴から取り入れた空気が後面のファンを通して抜けていくように、エアフローが考え抜かれた設計で、発熱の大きなパーツを使っていても安心です。排熱の管理はPC自体の寿命にも直結するので、長く使いたい人にとってもメリットがありますね。ケース内部は意外と広く、GeForce RTX 3090などの重量級のグラフィックボードも搭載可能なので、あとから自分で改造したい人にもおすすめです。
ポイント
FRGAH670/C/NTK(標準構成)
Intel Core i7-12700F、GeForce RTX 3060 という定番のミドルレンジ構成で、ゲーミングではバランス感がとても良い組み合わせ。ほとんどのゲームで推奨スペックを超えており、中級者〜上級者ゲーマ向けです。
FRGAH670/WS10/NTK(セールモデル構成)
Intel Core i7-12700F、GeForce RTX 3070のスペックで、GPU性能が強化された構成。ゲーミングや動画編集で性能を向上しています。レイトレーシング性能も上昇したRTX 3070は、高画質設定でゲームプレイしたい上級者向けといえます。
とはいえ、GAシリーズで選択できるカスタマイズの上限はCore i7-12700K 、GeForce RTX 3060 Ti といったところ。純粋なスペック比較では、ハイエンド機というよりミドルエンド機に留まります。重量級のゲームで4K画質・高設定でのプレイを快適にするなら、より上位のモデルを選択したほうがよいでしょう。
エアフローなどの熱対策では、やはりフルタワータイプのGHシリーズやGBシリーズよりは劣ります。ミドルタワーのGAシリーズ(本記事)でも十分な拡張性がありますが、フルタワーモデルよりは多少狭いイメージです。また、ゲーミングPCらしい光るパーツを取り付けたい人なら、シースルーになっているGHシリーズなどの方が映えるでしょう。
それでは フロンティアGA の全体感を整理しましょう。
メリット |
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デメリット |
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ゲーム性能の分析
フロンティアGAシリーズの標準構成では
- CPU:Intel Core i5-12400F、Core i7-12700Fなど
- GPU:GeForce RTX 3050、RTX 3060、RTX 3060 Tiなど
が選択可能。
最近の多くのゲームではCore i5-12400F、GeForce RTX 3050でも推奨スペックをクリアしているため、ミドルレンジ構成でも十分に快適なプレイが可能です。GAシリーズなら15万円前後でもフルHD環境の高リフレッシュレートモニタでの対戦ができるようになり、非常にコスパが高いのがポイント。美麗なゲーム画面にしたい場合は、レイトレーシング機能が強化されているGeForce RTX 3060 TiやRTX 3070も選択肢に入れたいですね。とはいえ、ゲーミングだけの用途なら、前世代のCore i7-10700F採用のセールモデル(FRGAH570/WS825/NTK)でも非常にバランスが取れていて(しかも手頃な価格で手に入れられるので)、こちらもチェックしてみるといいでしょう。
ポイント
ゲーム(美麗3D最高設定) | プレイ自体は可能。フルHD環境での基本設定プレイが前提 |
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ゲーム(重量級FPS) | 普通未満の設定でのプレイは可能。高設定・高フレームレートは期待✕ |
ゲーム(軽量FPS・2D) | 問題なくプレイOK。高フレッシュレートのモニタとの相性も◎ |
台数限定!セールに関して
今ならフロンティアGAシリーズがかなりお得に購入できる台数限定セールが開催中です。前世代でもゲーミングには十分なスペックのIntel Core i7-10700F、GeForce RTX 3060 Ti搭載モデルが16万円代から購入できたりもするので、非常にコストパフォーマンスが高いのが特徴。標準的な受注生産品よりも数万円安く買えるモデルもあり、要チェックです。台数限定なので、売り切れたら申し訳ありません。。
動画・画像編集における性能
フロンティアGAシリーズの多くの構成(Intel Core i5-12400F、GeForce RTX 3050以上)では、動画編集、デザイン制作などのクリエイティブ作業でも高いパフォーマンスを発揮します。Adobe製品をはじめ、多くの制作アプリではCPU性能が重要になりますが、Core i5-12400Fは前世代のCore i5-11400よりも10%以上演算性能が向上しており、多くのアプリで快適に作業ができるでしょう。4Kエンコードを頻繁に行ったりRAW現像を中心にする中上級者の作業用PCには、よりパフォーマンスの高いCore i7-12700K搭載モデルを選択すると作業効率の向上に繋がるでしょう。
また、GAシリーズは、標準構成でもメインストレージに1TB SSDを標準で搭載しているので、大量に大きなファイルを保存するクリエイター業務でも力を発揮します。なお、内部ストレージは合計4つまで搭載可能なので、カスタマイズや後付けでSSDやHDDを増設してもいいでしょう。
ポイント
プログラミングにおける性能
フロンティアGAシリーズはプログラミングの勉強、業務で活用することも可能です。標準構成ではCPUにCore i5-12400Fなどが採用されており、前世代のミドルレンジクラスのCore i7-11700と同等のパフォーマンスがあり、通常のプログラミング作業では十分に快適な作業が可能です。
ただし、プログラミングの勉強だけに使用する場合や、Web制作などの軽量の言語のみを扱う場合は、GAシリーズの標準構成スペック(特にGPU)はオーバースペックぎみ。コストパフォーマンスを重視するならGPUはGeForce GTX 1660でも十分です。または、少し下位のモデルやGPU非搭載モデルを選んでも十分でしょう。もちろん、日常使用やゲーミングなど、プログラミング以外でも使用するなら、GPU性能も十分活用できます。
ポイント
データ分析・AI開発における性能
フロンティアGAシリーズはデータ分析、AI開発などのデータサイエンティスト分野でも十分活用できますが、一部の業務ではスペック不足になる可能性があります。
GAシリーズは、CPUに最低でもCore i5-12400Fを採用しており、全体的にはゲーミングPCとしてミドルレンジクラスの高い性能があります。そのため、大量のデータを読み込む前処理や、定番で軽量なモデル化手法(主成分析、SVM等)で十分なパフォーマンスを発揮します。一方、CNNや画像・動画分類などのタスク、多層パーセプトロン(ディーブラーニング等)ではCPU、GPUともに性能不足になるかもしれません。そうした重ための機械学習タスクでは、GAシリーズだとIntel Core i7-12700Kを選択するか、より上位のGHシリーズ、GBシリーズを検討してみるといいでしょう。
ポイント
事務処理における性能
GAシリーズは、メール作成や表計算、Zoomなどの通話など、一般的な事務作業でも十分なパワーを発揮します。とはいえ、単純なオフィス作業、単純な経理事務など、作業内容によってはオーバースペックになることも。コストパフォーマンスを重視するなら、下位のモデルでも十分かもしれません。また、事務処理のみではGPUは不要になることがほとんどで、非搭載モデルを検討してみるのがおすすめです。
ポイント
フロンティア旧GA シリーズと似ているPCの比較
メーカー | フロンティア(本記事) | SEVEN |
---|---|---|
モデル名 | FRGAH670/C/NTK | ZEFT G27JO |
OS | Windows 11 Home 64bit版 | Windows 11 Home 64bit版 |
CPU | Intel Core i7-12700F | Intel Core i7-12700 |
メモリ | DDR4-3200 16GB (8GB x2) | DDR4-3200 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3060 | NVIDIA GeForce RTX 3060 |
SSD | 1TB M.2 NVMe SSD | 500GB M.2 NVMe SSD |
HDD | なし | なし |
電源 | 850W ATX電源 80PLUS GOLD | 650W ATX電源 80PLUS BRONZE |
保証 | 1年間センドバック保証 | 無償修理期間1年間 |
価格 | 234,800円〜 | 207,680円〜 |
公式でカスタマイズしてみる | 公式でカスタマイズしてみる |
ポイント
フロンティア旧GA シリーズ外観レビュー
全体・モニタ配置例
前面(フロントパネル)
フロントインターフェース
前側面(右)
前側面(左)
側面(サイドパネル)
後面(リア)
総合的な判断(フロンティア旧GA シリーズ購入に迷っていたら読む)
フロンティアGAシリーズは、ミドルタワーのBTOパソコンの中では非常に高いコスパの製品です。最新のCore i7-12700F、GeForce RTX 3060採用でも20万円以下で購入できるモデルがあるのは、予算制約ある人にとっても嬉しいところ。
GAシリーズのスペックではゲームはもちろん、幅広い用途に向いています。Core i7-12700Fはクリエイター作業でも十分に快適なパフォーマンスを発揮します。ゲームなら重量級のソフトがプレイ可能で、ストリーム配信しながらのFPSプレイなども可能。ただし、軽量のゲーミングのみならCore i7-12700Fはオーバースペックになる可能性もあり、Core i5-12400Fが選択肢になってくるでしょう。Core i5-12400搭載モデルなら初心者ゲーマー、Core i7とGeForce RTX 3060 Tiモデルなら中級〜上級者ゲーマーにおすすめです。
ミドルタワータイプですが、内部の拡張性は高く、4つのストレージ、グラボはGeForce RTX 3090 Tiまで搭載可能なサイズ感があります。
文書作成などの軽い事務作業や、プログラミング勉強用などの軽い作業が中心になるなら、コストパフォーマンスの観点からおすすめできません。なお、コストパフォーマンスがよくても、マイニング性能が制限されていGeForce 30シリーズ採用のGAシリーズはマイニング用途に向かないことに注意が必要です。
モデル名 | FRGAH670/C/NTK |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64bit版 |
CPU | Intel Core i7-12700F |
メモリ | 16GB (8GB x2) |
グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 3060 |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD |
電源 | 850W 電源 (80PLUS GOLD) |
光学 | なし |
ネットワーク | 1GBASE-T 有線LAN |
保証 | 1年間センドバック保証 |
その他 | インテル H670 チップセット |
234,800円〜(税込)
フロンティアのゲーミングPC シリーズ別レビュー