副業を始める人も多くなり、画像編集や動画編集を自宅のPCでやる人も増えてきましたね。
普段使っているゲーミングPCでも画像加工をしたいけど、スペック的に大丈夫かと気になるところ。
そこでこの記事ではPhotoshopを使って画像編集・加工をするときに必要なスペックについて解説しています。ゲーミングPC歴20年近く、Photoshop歴5年以上の管理人がおすすめするメモリ量についても詳しく説明していきますよ。
Photoshopを動かすならこれくらいのスペック
まずは公式の推奨スペックから。
推奨スペック | |
CPU | Intel または AMDのCPU 2GHz 以上 |
OS | Windows 10(64 ビット)バージョン 1909 以降 |
メモリ | 16 GB以上 |
グラフィック | DirectX 12 をサポートしている GPU。 4K 以上の場合は 4 GB の GPU メモリ |
記憶領域 | 16GB 以上の空き容量のあるハードディスク(SSD) |
その他 | インターネット接続が必要 |
それでは、重要なところだけポイントを絞って解説していきます!
メモリは最低16GBは必要
まず一番間違えやすいポイントがメモリ容量です。
数年前まではメモリは8GB程度あればサクサク動くと言われていました。ですが結論からいえば、現在ではメモリは最低でも16GBあるのが望ましいです。
一般的な画像編集ソフトと同様、Photoshopでは画像ファイルを同時に読み込んだり、レイヤーを数多く使うほど、大量のメモリを消費します。写真編集やサムネイル作成、Web用パーツの制作など、一般的な使い方をするなら8GBくらいは最低でも必要となります。
また、他のソフトを同時に起動しながら作業することも多いと思います。資料や素材の調べ物をしたり、初心者なら使い方をググりながら使ったりしますよね。さらにIllustratorなど、他のAdobe製品と連携した使い方も多いです。
そうした点を考えると、やっぱり16GBは確保しておきたいです。それより少ないと他のソフトとメモリを食い合ってPC全体が重くなり、作業効率がかなり落ちてしまいます。
また、他のパーツと比べると、メモリは追加容量あたりの投資額が少なく済みます(8GB→16GBにしても、数千円程度の増加)。以上をふまえて、他のパーツよりもメモリは優先的に確保しておきたいですね。BTOなどのサイトでは、自分でメモリを増やすカスタマイズができるのでおすすめです。
個人的な経験からしても「8GBだとちょっと足りないかな、できれば16GBはほしい、32GBあればベスト」というのが、率直な私の意見です(あくまでPsだけ使う場合の目安です)。
CPUはパソコンの頭脳
ついでに他のPCパーツについても(重要なので)理解しておきましょう。
CPUはパソコンの頭脳です。Photoshopのあらゆる処理はCPUで行われます。
基本的なフィルター、色調補正、レイヤースタイルの追加から、時間のかかるエフェクト挿入まで、あらゆる処理にCPUを使っています。
なので、CPUの性能はPhotoshopの動作速度に直結します。
初心者におすすめなのはIntel Core i5シリーズですが、資金的に余裕があればIntel Core i7 10700 以上のスペックが搭載されたPCを選んでおきたいです。
シングルコア性能の高い Intel を選ぼう
少し難しいことを話すと、CPUにはシングルコア性能とマルチコア性能という2種類の指標があります。
マルチコア性能はCPU上の複数の「コア」を使ったときの性能ですが、実はPhotoshopではマルチコアはほとんど使っていません。。Photoshopではシングルコア性能の方が重要なわけです。
Intelはシングルコア性能で優れています。他に、マルチコア性能で優れてて低価格な Ryzen シリーズという製品もありますが、これよりもIntelシリーズの方を選ぶようにしましょう!ここは価格に惑わされてはいけないところですね。
少なくともPhotoshopを使うだけなら上記の知識だけでOKです!
もっと詳しく知りたい方向けにCPUについて解説している記事があります。時間に余裕があるかたはこちらも合わせてどうぞ。
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HDDとSSDの選び方(比較)
ざっくり説明すると、HDDは大容量だけど低速、SSDは高速だけど少し高価。
ちょっとPhotoshopを使うだけなら、ハードディスク(HDD)でもいいかもしれません。
しかし、頻繁に使うようになると、やっぱりSSDにしたほうが断然いいです。
それは、HDDと比べると全然高速だからです。HDDの場合と比べて、読込や保存に数倍〜数十倍の差があります。
そして、Photoshopファイル、素材、写真などは意外と容量を食べるので、余裕があれば大容量のものを選んでおきたいところ。とはいえ、SSDは大容量のものはどうしても高価になってしまうので、おサイフと相談して決めましょう。
ここまでで説明したメモリ・CPUよりは優先度は下がりますが、予算的に余裕があればSSDでできるだけ大きな容量のものを選ぶとよいでしょう。
SSDは圧倒的に高速
下の検証結果を見ていただくと分かりますが、起動やファイル読込にかかる時間ではSSDの方が明らかに速いです。
一つ一つの処理やファイルへのアクセスごとに、このような余分な時間が生じます。作業全体ではかなりの時間を浪費してしまうでしょう。これからクリエイターとして作業する長い日々を考えると、Photoshopにかける投下時間の差ははてしなく大きくなってしまいます…。
参考
ストレージにSSD・HDDを使った場合で、それぞれメモリ容量を4GB・16GBを搭載した場合の各種時間を計測(3回平均)
グラフ1. Photoshop起動に要する時間
グラフ2. 1GのPhotoshopファイル読込にかかる時間
少しデータは古い(2016年)ですが、傾向は今も変わりません。数値をみると、明らかにSSDのほうが起動時間・読込時間共にはやいですね。ファイル読込にかかる時間ではメモリが多いほうが有利なのが分かります(起動時間で16GBの方が遅いのはなんか微妙な結果…3回平均ですし計測しているマシンスペックも低いので仕方ないかもしれません…)。
検証方法とスペック:測定実行する前に他のアプリケーションを6つ立ち上げ、バックグラウンドで実行させておく。HP® Elitebook® 8460p, Intel Core i5-2520M 2.50GHz, メモリDDR3-1333, Windows 7 Pro 64-bit
データ元:crucial
グラボは必要?
他のAdobe製品同様、Photoshopもグラフィックカード(グラボ、GPUともいう)のチカラを借りて処理を高速化できる場合があります。
GPUは映像を出力するためのパソコンのパーツ。代表的な製品にはNVIDIA社の GeForceシリーズなどがあります。グラボを付けない場合には、CPUに搭載されているGPUを使ってレンダリングをしているので、使用されているパソコンにグラボが付いていない方も多いと思います。
とはいえ、実際にはPhotoshopでGPUを使用して高速化できる機能はアップサンプリングやぼかし機能の補助といったように限られています。基本的には、むしろCPUの性能の方が重要です。
その意味では、正直なところ、初心者~中級者くらいの方でPhotoshopをメインで使うのならGPUは気にしなくても良いと思います。
一方、業務レベルでRAW現像を含む写真加工編集をしたり、Adobeの他製品も使用する(Illustrator、Premier Pro等)、という方ならグラフィックボード搭載で高速化される処理も多くなるので、作業効率を高めることができるでしょう。
ITエンジニアのライター厳選、PsにおすすめなPC
ここまでお読みいただいて、結局どんなPCにするとちょうどいいの??と疑問に思われるでしょう。
最後に下記ではおすすめのPC構成をご紹介しています。新しくPCを買う際の参考にしてみてください!
Psにおすすめ第1位:FRONTIER 新GAシリーズ(i7-13700F搭載セールモデル)
ポイント
老舗BTOパソコンメーカー・FRONTIER(フロンティア)のゲーミングデスクトップです。CPUにはミドル~ハイエンドクラスの高性能な第13世代Core i7シリーズを採用しているので、Photoshopで十分のパフォーマンスが期待できます。メモリは32GBあり、上記で解説した16GBよりも余裕があります。これなら同時に作業する事が多くても安心です。グラフィックスにはミドルレンジクラスの中でも一段階性能が高く、レイトレーシングなどを含む高機能な GeForce RTXシリーズを搭載しているので、Photoshopを起動しながら軽めの動画編集やレンダリングをしたり、ゲームもプレイできたりします。ストレージに大容量SSD搭載しているので、大量に素材を扱うクリエイターさんでも安心ですね。保存データが多くなりそうな方はSSD(またはHDD)を増設するカスタマイズをしておくのもオススメです。
モデル名 | FRGAG-H670/ARZ3B |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット |
CPU | Core i7-13700F |
CPUクーラー | 空冷(サイドフロー) |
メモリ | 32GB (16GB x2) |
グラフィックス | GeForce RTX 3070 Ti |
ストレージ | 1TB M.2 NVMe |
電源 | 850W ( 80PLUS(R) GOLD ) |
ネットワーク | 有線LAN(2.5G Base-T対応) |
保証 | 1年間センドバック保証 |
231,800円~(税込)
Psにおすすめ第2位:STYLE-M06M-139-UHX
ポイント
家電ストアでも有名なiiyamaブランドを冠するパソコン工房のBTOパソコンで、パフォーマンスに最も影響するCPUには最上位ハイエンドブランドのIntel Core i9シリーズが採用されていてシングルスレッド性能が一段上になっています。そのため、イラストソフトやデザインソフトの動作の快適性は大きく向上しています。メモリも16GB搭載で、必要十分なスペックでしょう。GPUはオンボードのみ(グラフィックカード無し)なのでPhotoshop向けPCとして非常にコスパが良く、推奨マシンの1台です。ストレージは500GB SSD のみなので、保存容量に不安がある方は、BTOカスタマイズで追加HDD(またはSSD)を選択するのをおすすめします。
モデル名 | STYLE-M06M-139-UHX |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i9-13900 |
メモリ | 16GB (8GB x2) DDR4-3200 |
グラフィックス | UHD グラフィックス 770 |
ストレージ | 500GB SSD(NVMe) |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | 有線LAN(2.5GBASE-T対応) |
保証 | 1年間無償保証/24時間対応サポートセンター |
149,800円~(税込)
Psにおすすめ第3位:DAIV Z5
ポイント
大手BTOメーカー・マウスコンピュータのクリエイター向けハイブランド「DAIV」モデル。最も人気なCPUの一つであるCore i7-12700を搭載。Photoshop利用には十分なスペックだ。GPUにはローレンジクラスのGeForce RTX 3050を搭載しており、GPUの補助機能を使用できる。Photoshop用PCとしてコストパフォーマンスが高い。SSDに加え1TBのHDDも搭載しているため、カスタマイズ無しでも加工データやRAW写真を保存できる。資金に余力があればHDD(またはSSD)の容量を追加しておくのもオススメ。
モデル名 | DAIV Z5 プレミアムモデル |
---|---|
OS | Windows 11 Home 64ビット |
CPU | Intel Core i7-12700F |
メモリ | 32GB (16GB×2) |
グラフィックス | GeForce RTX 3050 |
ストレージ | 512GB SSD(NVMe) + 1TB HDD |
電源 | 500W ( 80PLUS(R) BRONZE ) |
ネットワーク | IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n 最大2.4Gbps対応 + Bluetooth 5 内蔵 |
保証 | 1年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
249,800円~(税込)